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【ドラマ視聴感想】チャン・ヨンシル~朝鮮伝説の科学者~

*今回は長いです。3500文字以上あります。

U-NEXTで映画やドラマを観るのにハマってます。

Amazonプライムビデオも好きですが、倍速再生ができるので、海外の大河ドラマ系がたくさん見られるのがうれしいです。(アマプラでもPCでならできるらしい)

 

今回、よかったな~と思うドラマをご紹介します。

チャン・ヨンシルという朝鮮王朝時代の科学者のお話です。

蔣英実 - Wikipedia

1383年~1450年で活躍したということで、67歳まで生きたんですね。

日本でいうと、室町時代です。

まじか・・・。

天体観測が好きで、暦について考えたり、物理学にも思いを馳せた人だったようです。

ドラマの中なので、どのくらい、史実に忠実だったのかわかりませんが、天動説だけでは天体の動きを説明できないけれど、地動説的な考えも感覚的に知覚していたようです。

かの有名なコペルニクスが地動説を発表したのが1543年ですので、100年以上先んじていたことになります。もちろん、コペルニクスが発表する前から地動説は研究されていたのだと思いますが、宗教や権力者の権威を失墜させかねない危険な思想として、弾圧されました。

日食や月食は天変地異で、神の怒りなどを表したもの、と思われており、王や統治者は神に統治を許された代弁者であって、全知全能のうちの一部を渡された存在。日照りや長雨は神の怒りだから、いけにえや祈りをささげて、という行為があったわけですから、統治者が分からないような世の中の理があってはいけないんですね。

 

そんな世の中で、貴族階級である両班(ヤンバン)と、皇族、一部の平民くらいしか文字も読めない(しかも、このころはハングルも無くて漢字だけが文字!)わけで。賤民(奴婢ともいう)であったヨンシルは、文字こそ読めないものの、星の動きに興味を持ったり、器用な手先を利用して便利な道具を作るなどしていました。

ヨンシルの父親は高麗王朝に仕える官僚でしたが、李氏朝鮮の王朝ができる際、身分をはく奪され、奴婢にされました。奴婢は文字を習うことも許されず、朝から晩まで重労働、両班に殺されてももんくを言えない時代。逃亡を企てるとひどい罰を受けるなど、現代では考えられないけれど、身分制度が厳しかったのです。

それでも、父親に文字を教えてもらい、大人になるにつれ、興味が高じて天体観測を記録するなど、「自分が学びたいこと」に夢中になる様子には胸を打たれるものがあります。

逆境にもめげず、ただ一心に「どうしてこれはこうなる?」と考え続け、目的を見失わず、学ぶ姿というものは現代の日本人に、自分たちの考える力に限界はないのでは?と気づかせられます。

また、時計を作ったり、様々な物理法則を思いつくシーンでは、「学校で習ったやつ!まだ覚えてる!」とちょっと嬉しくなる人も多いのではないでしょうか?

時計を作るときの「こういう構造で~」とか仲間内で話し合うシーンはいまいちわからん・・・となりますが、実物が焼失しているため、研究者が現代においても研究中とのこと。わからないのは私だけじゃない!笑

 

当時の朝鮮王朝は、中国の明王朝の属国。明の家来です。

定期的に外交官みたいな人が来て、「家来が賢そうなことをしてるんじゃねぇ!黙って皇帝陛下を敬って、供物をよこせ」というようなことを言います。

前半では、属国が勝手に天体観測を行うことが禁止されていたし、独自の暦を持つことも、朝鮮独自の文字(今でいうハングル)を作ることも企てることも禁止されていたのです。

今の時代では「観測も!?」とびっくりしてしまいますが、地図を作れば、戦争のタシにして下克上をしようってのか?!と殺されかねない時代ですから、「情報」というものはとても貴重だったのです。

(関係ないですが、北海道に多く住んでいたアイヌの人たちが、和人の何をおそれていたかというと、銃や刀ではなく、「文字」だったそうです。一つの発信で多くの人に情報を伝えられるわけですし、「ペンは剣よりも強し」とはよく言ったものです。)

組織運営をする中でも、賢すぎる人と言うのは和を乱します。リーダーの意に沿った行動をしてくれれば言うことはないのですが、普段仕事ができる、賢いゆえにリーダーの命令がおかしい!とか理路整然と他の仲間に言いふらし始めるとリーダーの命令を聴いてもらえなくて困るのです。

雑ですが、昔の統治者は、「そんなに賢くなくても、国に忠誠を誓ってくれる人材の方を大切にしたい」というのが本心だったのです。

 

地動説の発展について、面白く書かれた漫画でおすすめなのが「チ。」ですかね。

有名。

 

チ。は、キリスト教圏でのお話で、中国大陸での対応とは違うと思いますが、やっぱりえげつない拷問にも耐えて知識の探求をする姿はすごいですね。

 

たくさんの弾圧を受けたヨンシルですが、民のために文化発展を願う王様に重用され、たくさんの発明をします。そして、時計などを民に開放しましたが、反発を受けて官職を解かれて厳罰を受け、死んでしまいました。

時代が彼に追い付いていなかったのです。

いまだに私は「緯度の出し方」なんてわからないし、日食の開始時間も説明されても産出できない自信があります。

「好きこそものの上手なれ」といったところですね。

 

さて、ヨンシルも素晴らしいのですが、私はその周りのキャラクターで、「こいつが一番頑張ったよ」と思う人がいます。

ヨンシルが奴婢として働いていた家の両班(貴族)の子供で、ヨンシルと同世代の男性、ヒジュです。

ヒジュも星の観測が好きでしたが、両班の男子は儒教をしっかり学ばなければいけません。孔子のやつですね。「子曰く」とかで始まるやつです。君子とはなにか、上下をわきまえろ、みたいな。物が動く仕組みや装置を作るときの技術というのは、職人が考えることで、政治に携わる両班が修めることではありません。また、大人になると政治にかかわるようになり、「社内政治」ともいわれるような、打合せだの、付き合いだの、勢力争いだのがある為、おおっぴらに天体観測なんかもできません。家の中でも、外でも、「これが好き!」と言えなかったのです。

それゆえ、身分が低くて迫害されても、「おれはこれが好きなんだ」と言って工作をしたり、天体観測したりするヨンシルがうらやましく、また、同じレベルで語り合えるであろうヨンシルと仲良くしたいのに立場上、出来ません。

ツンデレです。

度々、貴族だからこそヨンシルを退け、でも科学を愛するからこそヨンシルを退け、求め、というシーンがあり、悩ましい!と悶絶します。萌えます。

最後は弾圧する側に「ヨンシルを失敗させろ!」と言われ、「ちゃんとやってるあいつらならわかるはず」とデータを改ざんし、弾圧グループに殺されてしまいますが、ヨンシルの研究を邪魔することなく、自らの命を捧げ、穏やかな顔をするところは涙を禁じえませんでした。

他にもたくさんの人たちが研究を頑張って、データを守って、次の世代につなげます。

ドラマを観ている中で、「たくさんの人たちの努力と、血と、願いの上に今の私は生きているんだ」と感じることが出来ました。(他国の歴史ドラマなのに!)

また、人間の好奇心の恐ろしさとすばらしさを感じます。

どうして?これって不思議!楽しいかもしれない!という純粋な気持ちや、それによる行動って、単純に文明を進化させることもできますが、軍事利用なども含め、使い方によっては恐ろしいこともできます。

その考え方は子育てにも通じるなと思うことがあり、子供が好奇心をどこまでも伸ばそうとするのを、私は止めてしまいそうになるし、実際「まだここは早いぞ」と止めてしまうこともあります。

科学の世界に思いを馳せれば必ずモラルや性的な知識、倫理観も持ち合わせないといけないことがあります。私はそのすべてにまだ答えられないし、娘たちにはまだその辺を見てもらいたくない。でも今の時代、いくらでもネットで手に届いてしまう。それに触れてしまったら、どうなるのか、どう思うのか、まだ怖くて教えられない、というのが心情です。

そこまで行けば、の話なので、皮算用しても仕方ないのですが、ヨンシルやその仲間たちのように、気になることを調べ、実験して、考えて、ということを楽しんでくれるといいな、また、私もそのような対象に出会いたいなと思いました。

 

めちゃくちゃな文章で読みにくかったかと思いますが、ありあわせの知識と感想で書いてみました。

もし興味がわいたら鑑賞してみて下さいね。

P.S.

私は今、明王朝のドラマを観てます。同時代の他の国って、なんか面白いよね。

 

mamashizue.hatenablog.com

歴史ドラマは結構好きです。なんでかっていうと、結末が分かってて安心できるところがあるからだよ!!!

 

mamashizue.hatenablog.com

liudiary.hatenablog.jp

私もLIUさんみたいに、楽しくてかわいい感想ブログ書きたい…。

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