こんにちは、ゆとりのしずです。
毎年春になると父の法事がある為実家に帰ります。
実家は北海道の東側にある湿原のたもと。
そんな村に一つだけあるお寺で、毎年法事があります。
そこのお坊さんは比較的若く、いい声をしているのでなんとなく落ち着きます。
（たまにケータイの電源切って無くて、何ともロックな着信音が響き渡ります）
読経が終わると毎回お説教を聞かせてくれるのですが、１つ、気に入ったお話しがあったのでご紹介します。
うろ覚えですが、こんな感じ。
むかしむかし、あるところのお寺にて。
寺の小坊主が和尚さんに質問したそうな。
小坊主「和尚様、和尚様、極楽というのはどのようなところなのですか？」
和尚さんはこう答えました。
和尚「極楽というのはな、大きなお皿があって、そこにこの世のものとは思えないほどおいしい御馳走があってな、お皿の周りにみんなが座っていて、皆身長ほどもある箸を持っている、そういう場所なんじゃ。」
小坊主はふんふんと頷いて、
小坊主「では、地獄というのはどのようなところなのですか？」
和尚さんはこう答えました。
和尚「地獄というのはな、大きなお皿があって、そこにこの世のものとは思えないほどおいしい御馳走があってな、お皿のまわりにみんなが座っていて、皆身長ほどもある箸を持っている、そういう場所なんじゃ。」
小坊主「ちょっと待ってください、それでは極楽も地獄も同じ場所ではないですか。」
和尚「そうだの、同じ場所だの。ところでお前、身長ほどもある箸で、食事を食べるにはどうしたら良いと思う？」
小坊主はちょっと考えて、
小坊主「自分で自分の分は難しいですね。」
和尚はにっこり笑って、
和尚「そうじゃろ。極楽ではな、自分の箸を使って向かいの人の口に料理を入れるんじゃ。みんながそうやって相手に食事をあげていると、そのうち自分の順番が回って来て、おいしい料理を食べる事ができる。
じゃが、地獄では自分の箸で料理をつかみ、自分で食べようとする。そうすると箸から料理がこぼれてしまって、食べる事が出来ない。お腹を空かせていて、目の前においしい料理がある。箸もあるが自分では食べる事が出来ない。みんな、自分の事しか考えていない。幸せを分け合う事も出来ない。何とも辛い事だとは思わんか？」
小坊主はう～んとうなって納得したんだとさ。
という話です。
一応分かりやすいようにとイラストを載せたはずなのですが、箸長すぎたしむしろわかんなくなってる！！！ごめんなさい！
同じ状況でも、考え方や自分の行動によって幸せだと思えたり不幸だと感じてしまう。
キリスト教でも、「与える方が幸福」的な言葉がありますが、相手を大切にすることが出来るという状況そのものが幸せなのかもしれない、と思いました。
これしか「ない」と思うのか、これだけは「ある」と思うのか。
昔から「自己中心的になってはいけない」と言われ続けて、「他人に分け与える事もできないのか」と批判されると「自分なんて」と卑屈になりがち。反対に最近では、「自分や個性を大切にしよう」という教育も流行していますね。周りと合わせる「だけ」でもいけないし、自分を突き通す「だけ」でもいけない。
自分がこうしたい、という気持ちに蓋をし続けると、他の人が「こうしたい」というと「私は我慢しているのになぜ？！」と目を吊り上げてしまいがち。「これをやりたい」というのをすこしづつかなえて行けば、他の人が「こうしたい」といっても応援してあげやすくなるかも。もちろん、出来る範囲でいいと思う。
「私はここまでしてあげているのに何であなたはここまでなの？！」と思ってしまったら本末転倒。貧しい気持ちになる。
まとまってないですが、お坊さんのお説教を聞いて、こんなことを思いました。
教会や他のお寺でもこうやってお説教を聞いたりしてみたいのですが、宗教に入信したいという訳ではないのできっかけをつかめずにいます。知り合いに教会へ通っている人がいるのですが、お仕事の関係で遠くに行ってしまい、チャレンジならず。
定期的にバザーやなんかをやっているようなので、そういうのに参加してみようかな。それとも、ゴスペルとかやってみようかな。
以上。
